1. トップページ
  2. 21世紀に生きるエドガー・ケイシーの教え
  3. 一般の方々が何かの仕事をしているように、行者は神仏への祈りを仕事にしているといういわば祈りのプロでもあります。

第20回
さて、次は先祖供養の話題に移りたいと思います。山口さんは常日頃から、何を置いてもまず先祖供養をするようにと言われますが、それはどうしてなんでしょう。
ご先祖様というのは、木でいうなら根っこの部分にあたるんですね。その根が地中深く張っているからこそ、幹が太くなり葉っぱも生い茂ります。つまり、立派な幹を育てて葉を生い茂らせるために、根っこにたっぷりと栄養を与える行為。それが先祖供養なんです。今ここにこうして自分が生まれてくるまで命を繋いでくださった方々に、しっかりと感謝をすること。そして、その方々に安らかな気持ちになっていただき、あの世で働きやすいようにと祈りの言霊によってエールを送ること。そうするとそれに呼応するように、ご先祖様も私たちを助けてくれるようになるんです。先祖供養をしていくと体がDNAから変化するのか、体質が変ってくるようにも感じています。アトピーの人の肌が綺麗になったり、食事にアレルギーがある人が何でも食べられるようになったり。そんな例を多々目にしています。
先祖供養については、私自身も実感していることがありまして。広島にある私の幼馴染の家の話なんですが、そこは毎月の月命日にお坊さんがお経をあげに来るような家だったんです。そのおかげなのかどうか、田舎にあるごく普通の家庭ではあったものの、気付いたら子どもや孫が次々に増えて家系がどんどん発展しているんですよ。その様は、まさに『**家が繁殖している』と表現したいほどの勢いで。また別の友人宅は、家族全員が朝晩必ず仏壇に手をあわせてお経を唱え、お墓参りも欠かさないような家庭でした。そこは家族全員が穏やかで仲がよく、話していてとても気持ちがいいんです。私はその2つの友人宅をみて、先祖供養をきちんとしている家の見本のように感じているんですが、山口さんはどう思われますか?
根っこがしっかりすれば枝葉は豊かに繁りますから、その2つのご家族が繁栄されているのはやはりご先祖様のおかげだと思いますよ。子どもが欲しいなら、お位牌を作って手を合わせることをまずはお勧めします。子孫が繁栄し、仲良くするのが先祖の願いですから。
先祖供養の具体的なやり方についてお尋ねします。先祖にあげる祈りの言葉として、やはり般若心経を唱えるのが無難でしょうか。
もちろん般若心経は間違いのないお経なのですが、一番いいのは各ご家庭に伝わる経文を唱えることなんだそうです。真言宗でも天台宗でも、浄土真宗に曹洞宗、日蓮宗でもいい。またキリスト教にイスラム教、ヒンズー教etc……、宗教や宗派を問いません。家に代々伝わる祈りは、ご先祖様に馴染み深いものですから最も喜ばれるようですよ。もし家に伝わる経文が分からなければ、簡単に「南無妙法蓮華経」や「南無阿弥陀仏」、「南無大師遍照金剛」といった短い経文でもいいのです。とにかくお祈りをするということが重要です。
また、仏様に通じやすいと言われているとてもパワフルな経文がありまして。私たち行者はご供養の際に必ずこれを唱えていますが、皆さんにもお勧めします。今まで暗かった場所を明るく照らし、行先へと導いてくれるという有難いお経で、ご先祖様の魂を癒すだけでなく、ちょっと嫌な感じのするような場所に行ったときに唱えることで身を護ることもできるんです。

光明真言 「おんあぼきゃ べいろしゃなう まかぼだら まにはんどま じんばらはらばりたやうん」
家に仏壇がない場合はどうしたらいいでしょうか。
それも神棚の例と同じようにお考えください。高いお金を出して仏壇をしつらえずとも、綺麗に整えた場所にお皿を置き、お位牌とお線香を立ててお祈りをすればいいんです。お位牌がなかったら、かまぼこ板に戒名や「〇〇家先祖代々の霊位」と書いたものをお位牌代わりにしたっていい。要はご先祖様に「この世に送り出してくださいまして有難うございます」という感謝の気持ちを向けることが大事なんです。心をこめてお祈りすればご先祖様は喜んで、子孫をしっかり守ろうとか沢山インスピレーションを送ろうとか思ってくださいますよ。
お水や食べ物もお供えした方がいいですか?
できればそうされた方がいいと思います。故人には私たちが食べるのと同じようなものをお供えします。私の知り合いには、リンゴをむいたら爪楊枝まで刺してお供えするような丁寧な方もいらっしゃるんですよ(笑)。
成仏している先祖だと食べ物を必要としないということも聞きますが、それについてはどう思われますか? もちろん、先祖の中には成仏していない霊も沢山いるんでしょうけれど。
まあ、一家には沢山のご先祖様がいらっしゃるので、どなたが召し上がっているかは分かりませんが(笑)。ただ確かに物の味が変わるので、召し上がっているんだなということは分かります。神様や仏様、ご先祖様にお供えしたものと、そうでないものを味見して比較してみるとよく分かりますよ。面白いことに、お供えしたものは気が抜けたような味がするんです。

ページトップへ戻る