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  3. 第14回「人間は生まれたときは100%自然なのに、意識が身体を不自然にしてしまっているんです。それをほぐしていかなければいけません。」

第14回
こういうのはノーベル物理学賞をとった量子物理学のラズロー博士が言っています。量子の世界では全て繋がっている、時間には関係なく繋がっていると。だから今あなたが思ったことは全ての人に繋がり、全ての動物、植物に繋がり、物にも繋がっている。それが人であっても木であっても関係ないんです。何故なら人間も机も何もかも地球のものは全て112の元素のどれかで出来ているからです。だから全部同じ。量子の世界では記憶も愛情も時間を超えて繋がっているから100年前、1000年前、1万年前のものと今のもの、未来のものはみな繋がっている。こんなことをラズロー博士が言っているわけです。今ここで蝶が羽ばたきしたら地球の反対では台風になっているかもしれないと言いますよね。それは量子物理学の世界では当たり前なんです。

だから我々も今生ではこれまで全く知らないでお互い過ごしてきたけれども、いくつかの前世では恋人同士だったかもしれない。敵同士だったかもしれない。何か分からないけど関係があったかもしれない。
たとえ過去生でも青木先生と恋人同士だった人生があったのなら、めちゃくちゃ嬉しいですね。
こんなことがあったんですよ。テキサスの広々とした閑散とした田舎町の交差点で信号が変わったんで渡っていたんですが、向こうから歩いてきてすれ違った人になにか心惹かれたんですよ。しばらくして振り返ったらその人もこちらを見ている。もう少し歩いてまた振り返ったら、遙か向こうにいるのに、その人もまた振り返ってみている。横断歩道ですれ違ったとき、一瞬、この人は太古の昔、相当親しかった人じゃないかなと思ったんです。すれ違うときにそう感じたんですよね。

東京駅の地下通路で、外人さんの男性が近づいてきたので何となく見てたの。その人が私のそばを歩いていた日本人の女性に何か尋ねたのですが、彼女は英語だから分からないの。その時私はすごいショックを受けました。その外人の男性と日本人の女性が同じ顔をしていたから。外人の男性と日本人の女性が同じ顔! 当人同士はそんなことは全く気づかずでしたが、私はそばで見ていたので分かったんですよね。この人たちは過去生ですごく近い関係でいたけど今生では気がつかないで通り過ぎるんだなと、横で見て感じましたね。

それと海外で全く初めての土地へ行って、近い過去生で非常に親しかったに違いない人に出会うこともあります。向こうもそう思っているのが面白いです。
楽天会時代のお弟子さん、新体道のお弟子さん、いまの天真会のお弟子さんも、青木先生のいくつかの過去生で深いご縁があった魂が引き寄せられて集まってきたのかもしれませんよね。
そうかもしれませんね。

楽天会が何故できたか。私の師匠は、空手をやっているうちに空手の技はもの凄いと信じていたのに、実はそれほど利かないことに気がついたと何度も聴かせてくれました。そして空手をもっと強力なものにしたいとしきりに言っておりました。

沖縄空手や他の空手の人たちに私は問いたい。綿の入った厚い座布団を3枚ほどをお腹に当てた人を突き倒せますかと。1枚でもいいですよ。倒せなければ空手ではないと私は思うわけです。もちろん素腹に蹴りを入れたら効きますよ。でも突きだと倒せない。鍛えたお腹であれば座布団などなくても倒せないと思います。私の師匠はそんな状況でも相手を倒せる突きが欲しかったのです。私はその考えを受けて研究をし始めたのです。そしてもっと早い突き、もっと効力のある突きを求めた結果が楽天会でやった様々な動きでした。その余波を受けて、それまで見たこともない沢山の付随的な稽古が楽天会では生まれて来たんですね。

そして当時私たちはコミューンのような生き方をしていたんですよ。死んだら大きなお墓を作って皆の骨を混ぜちゃおうと。それくらい仲が良かったんです。食事も一緒で夜は同じ部屋に雑魚寝して・・・。夢が大きかった若い日は素晴らしかったです。本当にいい仲間達でした。
皆さん、青木先生のところから会社に出勤して昼間はそれぞれお仕事をされていたそうですね。そして夜は青木先生の指導のもとで厳しい稽古に励み、明け方少し仮眠をしてまた仕事に行かれるという毎日・・・。
1日2時間から4時間くらいしか寝られないから眠い思いをして仕事をして。そんなのをずっとやっていたんですよね。そして道場を建てるためにお金を貯めようとみんなが花を売ったりし始めた頃から、みんながバラバラになりだしました。疲れてきていたこともあったと思います。月日も経っていましたし、働いても働いても充分なお金は貯まらないし。

私に事業能力や政治能力がもっとあったら、しっかりした組織を作り上げ、楽天会のみんながそこで生活しながら稽古していけるようにしてやれたでしょう。みんな私と歩むことに挫折し、離れていきました。もう40年も前のことですが、それを思うといまだに辛くて仕方ないのです。唯々許して下さい、ご勘弁下さいと詫びるしかありません。
20代というまだずいぶんお若い頃から宗家として立って、お弟子さんの育成に励んでいらしてたんですよね。20代といえば、まだ青年です。そんな若さで青木先生はたくさんのお弟子さんの人生をすでに背負っていらしたんですね。
そう言われたらそうですね。25才位から皆我が家に来始めていましたから。とにかく私たちは、気が流れている柔らかくて利く技を夢中で開発していたんですよ。そしてバレーボールのサーブは空手のどんな打ち手よりも強いことに気がついたんです。バレーでバシッとボールを打つときにはボールに全体重がかかります。高速撮影するとあの固いバレーボールが三日月のようになっています。プールで水に飛び込むときの指先にも何百キロもの力がかかっています。でも空手にはそれだけの力は出ません。それを出そうと思って苦闘してきたわけです。

だから空手をやっている方々に、先代がどう言ったとか、我が流派ではどうだとか言わずに、そういう真に効く力が出せるような空手を開発しましょうよ、というのが私の提案です。流儀や組織から自由になって空手を開発する勇気と創造性をもって欲しいです。それこそ亡き師達への一番の恩返しでしょう。もし本当に空手を愛するなら、空手の技そのものをもっと正直に見つめ直さなければいけないと思います。
青木先生は、楽天会の頃は、クリスチャンでいらして絵も描いていらっしゃいましたよね。1つ疑問なのは、人を愛せよ、隣の人を愛せよと説くキリスト教徒であることと、人を倒すことを学ぶ武道とが青木先生のなかで矛盾を生む、ということはなかったんでしょうか?
それはなかったですね。武道の技はほとんどすべて相手を倒す、殺す、傷つけるなどを目的にしています。でも、今そんなことを考えて稽古している人などいないでしょう? 外国人に率いられているキリスト教のグループのなかには武道を禁止しているところはあります。でも、日本人というのは西洋の人が知ったらビックリするんですが、人殺しの技である武術を通して、宗教的で霊的な高みに向かうことができるんです。

日本では今から500年も前に人殺しの戦術を『道』にまで高めた上泉伊勢守信綱という凄い人が出ています。この人の有名な言葉に『斬らず殺さず勝たず負けず』とか『兵法は時代によりて常に新たなるべし。しからざれば戦場戦士の当用に役立たず』というのがあります。時代を考えたら、本当に意識の開かれた人だったんですね。

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